24時間受付中
ご予約・ご相談
2025-08-18
こんにちは。博多プライベート歯科のドクター田中です。
学会誌に掲載されていた内容をご紹介いたします。
根面の虫歯は、認知機能や日常生活の動作が低下している方や、
服用している薬の副作用である口の乾燥(口腔乾燥症)など、
高齢者特有の虫歯リスクを持つ患者様に発症しやすく、その進行も速いとされています。
グラスアイオノマーセメント(以下GIC)は、歯の表面に少し水分があっても接着力が落ちにくく、
コンポジットレジンと比較してその影響を受けにくいとされています。
このため、GICは虫歯が歯肉の下まで広がり、
湿気を防ぐことが難しい状態での修復に適していると推奨されています。
さらに、根面の虫歯は周囲を取り囲むように広がることが特徴で、
修復後に二次的な虫歯ができることが懸念されますが、
GICから放出されるフッ素イオンには虫歯の進行を抑える効果が期待されています。
このような理由から、GICは高齢者の根面虫歯に対する治療材料として、広く使用されています。
しかし、GICが脱灰された象牙質にどのような影響を与えるかについては、まだ多くの不明な点があります。
そこで、新しい機能性フィラーを含むGICが、再石灰化にどのような影響を与えるのかを
ウシの歯の象牙質を使って作成した根面虫歯モデルで調べました。
次回に続きます。