勉強会:衛生士向けマウスピース矯正セミナー

こんにちは。博多プライベート歯科のドクター前田です。

当院の歯科衛生士が、歯科衛生士向けのマウスピース矯正セミナーを受講したので
院内勉強会でセミナー内容を共有いたしました。
実際に矯正治療を行うのはもちろん歯科医師ですが、衛生士も治療のことについて学び
仕組みや治療について様々な知識を蓄えておくことで
患者様に寄り添ったアドバイスや、しっかりとしたサポートができるようになります。

セミナーでは、シュミレーションソフト実習・アタッチメント実習・モニタリング実習など
実際の治療で必要となる各工程ごとの意味合いや実際の操作方法を
現役として矯正歯科に務める矯正研修講師の先生から詳しく説明されます。

シュミレーションソフトでは、歯の移動のシュミレーションを動画で見ることができます。
このイメージの操作や、患者様に画面をご覧いただきながら、
現在の歯の状態や今後の計画を説明できるように詳しく学ぶことができたようです。
アタッチメント実習では、歯の表面に補助として装着する
コンポジットレジンの突起であるアタッチメントの必要性や種類、
実際に取り付ける際のエッチング(表面処理)や、テンプレートとの適合、圧接方法、
更には脱離の対処を学び、患者様にしっかりと詳細をご説明できるようになりました。

博多プライベート歯科では全スタッフがプロとして患者様のご質問や疑問にお答えできるよう
様々な学びの機会を設けております。
患者様の不安を少しでも軽減し、安心して治療に専念していただける歯科医院でいられるよう努めております。

勉強会:矯正治療が顔の美しさに及ぼす影響

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。
生物医学関連の薬学分野を扱う季刊の医学雑誌
Journal of Pharmacy and Bioallied Sciencesに
「矯正治療が顔の美しさと老化に及ぼす長期的影響の評価」
という論文が掲載されました。

12歳から25歳までの300人の矯正患者を対象に
歯の並びだけでなく、軟組織の変化や骨格の変化などを測定し
治療前後の測定値を比較するために統計分析が行われた結果、
顎の骨格が改善したのはもちろん、唇の厚みが増したり
皮膚の弾力性への変化があったと報告しています。

歯並びが美しくなるだけでなく、軟組織にもいい影響があるとすれば
歯科矯正治療に対するモチベーションが上がり、患者様の意識もさらに高まることでしょう。
また、顔の老化を遅らせる要素としても、矯正治療が考慮されるようになるかもしれません。
歯並びの改善が顔全体の印象や美しさに関与することは、これまで以上に注目されるテーマです。

当院でも、機能面だけでなく審美面を大切にした矯正治療を提供しています。
ご自身の笑顔や顔立ちに自信を持ちたいとお考えの方は、
ぜひ一度ご相談にいらしてください。
理想に合った治療プランをご提案させていただきます。

勉強会:八重歯の支持率

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。

歯科医院向けマーケティングサービスを提供する会社によるアンケート調査によると
「八重歯をかわいいと思う」と好意的に捉える人は
10代で62%、20~30代では50%前後と
10~30代の男女の半数以上に登ることがわかったそうです。

こちらのページでも紹介しているように、八重歯をかわいいと感じるのは日本人独特の感性であり
リスクも多い歯並びです。

八重歯は歯列から外側にはみ出したような形で生えているので
噛み合わせたときにどの歯とも接触していないことが多いです。
すべての歯が均等に噛み合うことが理想の噛み合わせです。
一部の歯が噛み合っていないということは、
その歯にかかるはずの力を、別の歯が負担しているという状態にあるはずです。
大きな負担を長年かけられた歯は、最悪の場合抜け落ちてしまいます。
高齢の方で八重歯があるイメージがあまりないのは
歯がほとんど抜けてしまい、入れ歯やインプラントを入れている方が多いからです。

かわいいというメリットの裏には大きなデメリットもあるという
正しい情報を患者様にお伝えすることも、私達の使命だと考えます。
どうしても犬歯を目立たせたいという方は、歯並びや咬合は整えた上で
犬歯だけ大きめもしくは唇側が厚めのセラミックを被せるというのがいいでしょう。
患者様のご意向は取り入れつつ、健康にも最大限配慮した治療をご提案いたします。

勉強会:TADs(歯科用矯正用ミニスクリュー)

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。

先日「TADs(歯科用矯正用ミニスクリュー)」に関するセミナーに参加しました。
TADsは、難症例の矯正治療において非常に有用であり、今後の矯正治療における可能性を広げる技術です。
セミナーでは、実際の臨床例を通じてTADsの効果とその使用法について学ぶことができました。

ADsは、矯正治療においてアンカレッジ(固定源)として使用される一時的なミニスクリューです。
このデバイスを顎骨に挿入することで、歯の移動をより正確にコントロールすることが可能となります。
特に従来の方法では困難とされていた歯の移動や、治療のスピードアップを実現するために非常に有効です。

セミナーでは、TADsの適応症例として、重度の叢生(そうせい)や開咬(かいこう)など、
複雑な咬合不正の治療例が紹介されました。
これにより、通常のワイヤー矯正だけでは難しい歯の移動が可能となり、
患者様にとっても治療期間の短縮や治療結果の向上が期待できます。
今回のセミナーを通じて、TADsの臨床応用における最新の技術と知識を得ることができました。

今後も患者様一人ひとりに合った最適な治療プランを立案し、
難症例にも柔軟に対応できるよう、知識と技術の向上に努めてまいります。

勉強会:フルパッシブ矯正について

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。
私たちは日々、治療方法について学び、患者様に提供することを心掛けています。
今回は痛みを軽減できる「フルパッシブ矯正」についてご紹介したいと思います。

従来の矯正治療では、歯の表面にブラケットを取り付け、その上にワイヤーを結紮して強い力で歯を動かす「アクティブ」な方法が一般的でした。
対してフルパッシブ矯正は、ワイヤーをブラケットに結紮せず、優しく固定することで「ローフリクション(低摩擦)」の状態を保ちます。
この低摩擦の状態が重要で、弱い力でも効果的に歯を動かすことができます。
そのため、患者様にとって矯正治療がより快適になり、痛みも少なくなるとされています。
また、骨の代謝を阻害しないため、歯の移動がスムーズに進み、治療期間の短縮が期待できるという利点もあります。

さらに、フルパッシブ矯正では歯や歯茎への負担が少ないため、歯根吸収や歯肉退縮のリスクも低減されます。
保定の安定性も高く、矯正後の結果を長期間維持しやすくなるでしょう。

博多プライベート歯科スタッフ一同は、日々治療法について学び、患者様に最適な治療を提供することを目指しています。
痛みを最小限に抑えた矯正治療についても取り組んでいますので、気になることがあればぜひご相談ください。

勉強会:親知らずの抜歯

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。
今回は親知らずの抜歯について、以前受けたセミナーの内容を簡単にご紹介いたします。

親知らずとは、永久歯が全て生えそろった後、奥歯の一番奥に生える歯のことです。
痛みが出たり、虫歯や歯周病になっていたりしたから抜歯をしたという
親知らず抜歯経験者の方も多いのではないでしょうか。
矯正治療に親知らずの抜歯は関係ないのではないかと思われるかも知れませんが
親知らずは歯並びを乱す原因となることもある歯です。
特に縦に生えず、顎骨の中で水平埋伏したままだと、
前の歯を押し、次第に歯並びがガタガタになってきます。

セミナーでは、親知らずが水平埋伏したままの歯並びの変化や
抜歯の技術について、専門の先生方からお話を伺うことができました。
親知らずは抜歯が難しく、下手に扱うと重要な神経や血管を傷つけてしまう大事故が発生してしまいます。
場合によっては大きな口腔外科や大学病院での抜歯が必要となることもよくあります。
年々歯並び悪くなっているような気がしたら、親知らずの影響を疑ってみても良いかも知れません。

勉強会:正しいマウスピース矯正とは

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。
最近よくマウスピース矯正治療のトラブルについて耳にします。
マウスピース矯正は、透明で目立たない、取り外しができるなどの利点があり、
多くの患者様に支持されています。しかし、正しい知識と技術がなければ、
その効果を最大限に引き出すことは難しく、場合によってはトラブルの原因となります。

博多プライベート歯科では、こうしたトラブルを未然に防ぐために、
定期的に勉強会を開催し、新しい情報と技術を共有しています。
先日の勉強会では、以下のポイントについて詳しく議論しました。

まず、患者様一人ひとりに適した治療計画を立てることの重要性です。
適切な診断と計画がなければ、期待する効果を得られないだけでなく、治療期間が延びることもあります。

次に、マウスピースの正しい装着方法と装着時間の管理です。
決められた装着時間を守らないと治療効果が減少してしまうため
患者様にご説明する際のマニュアルを徹底しました。

さらに、治療中の定期的なフォローアップも欠かせません。
患者様の進行状況を確認し、必要に応じて調整します。
患者様とのコミュニケーションを大切にし、疑問や不安に対して迅速に対応することも重要です。

このように、スタッフ全員が正しい知識と技術を共有し、
患者様に安全で効果的なマウスピース矯正を提供できるよう努めています。
マウスピース矯正を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。
皆様に安心して治療を受けていただけるよう、全力でサポートいたします。

勉強会:カムフラージュ治療について

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。

先日、カムフラージュ治療についてドクター同士の意見を交換し
知見を深めるための院内の勉強会を開催しました。

カムフラージュ治療(カモフラージュ治療とも)とは
骨格性の要因でしゃくれや受け口と呼ばれる下顎前突となっている歯並びに対して
骨格的な外科手術を行わず、矯正治療単独で歯並び・噛み合わせを改善することです。
成人矯正の場合、骨の成長が止まっているため
歯列矯正だけで骨格の変形等を改善することは出来ません。
重度の顎変形症の方の場合は、矯正治療とあごの骨の手術を組み合わせる
外科的矯正治療が必要です。

カムフラージュ治療と外科的矯正治療は、歯の動かし方が全く異なります。
下顎前突は下の歯が唇側に出て、上の歯が口蓋側に倒れている状態です。
したがって本来であれば上の歯が唇側に出るように、下の歯が舌側に引っ込むように
歯を動かさなければなりませんが、骨を触らないカムフラージュ治療では
反対に上顎の歯を科学より前に出す(傾斜させる)ことで
反対咬合を改善させます。
つまり、本来あるべき歯の角度よりも大きく倒れた状態にする治療です。

患者様の歯並びによって、どちらの治療が向いているのか異なります。
誤った治療方法を進めると、歯並びの改善どころか、
風貌の崩れや、歯の寿命を縮める原因にもなりかねません。
勉強会では、どのような症例に適しているか
どのように患者様にお話しするかといったことなどを共有できました。

勉強会:ブラケットによる治療期間の短縮

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。

先日ブラケットの種類による治療期間短縮についてのセミナーを受講いたしました。
歯科矯正におけるブラケットとは、ワイヤー矯正を行う際に
ワイヤーを通すために歯に接着する装置のことです。
金属製のものやセラミック製のものなどがあり、
目立たないブラケットをご希望の患者様にはセラミック製のブラケットをおすすめしています。

ブラケットにアーチワイヤーを通し、強く固定して歯を動かしますが
ブラケットの種類によっては摩擦抵抗が起こり、歯が動きにくくなっていました。
エンパワーブラケットというブラケットは摩擦抵抗が少なく、
適切な加減の力をかけ続けていられるため、治療期間の短縮や、通院回数の減少に役立ちます。

多くの患者様が、矯正治療に対して長い期間がかかるデメリットを懸念していることと思います。
しかし、無理に刃を動かすスピードを早めると、
後戻りのリスクが高まるなど、危険な場合も多いのです。
博多プライベート歯科では、適切かつ患者様のご希望を叶えられる治療を実現させるため
様々な知見を広げてまいります。

勉強会:MFT(口腔筋機能療法)とは⑪

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。

前回は舌小帯短縮症とはどのような状態であるかご紹介いたしました。
舌小帯短縮症の方は、舌を出した時に舌先がハート型のように割れます。
舌小帯が短いと、舌の動きが制限されることとなります。
歯並びは舌で歯を押す力や、頬の力とのバランスによって変わるため
舌が十分に動かせない状態では、歯並びが悪くなっていってしまいます。
また、上顎は舌が押し付けられることで広がるため
舌小帯短縮症によって舌が上顎の届かない状態では、上顎が十分に広がらず
上顎の歯並びも悪くなり、受け口になるケースが多く見受けられます。

舌小帯短縮症は幼児期に舌小帯を切除する治療を行うことも多いですが
大人になってから気づき、治療を望まれる方もいらっしゃいます。
軽度の舌小帯短縮症の場合は、切除までせずとも、舌小帯を伸ばすMFTが有効な場合もあります。
前回もご紹介した「あいうべ体操」の他にも
上顎に舌を吸い付け、勢いよく舌を下ろして「ポン」という音を出すトレーニングも有効です。

 

勉強会:MFT(口腔筋機能療法)とは⑩

こんにちは。博多プライベート歯科ドクターの前田です。

以前ご紹介したMFT「あいうべ体操」は、
軽度の舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)の治療にも有効だと言われています。

舌の裏にあるひだのことを舌小帯といい、
舌の運動機能の調節や、舌が後ろに下がるのを防ぐ役割があります。

舌小帯が短い、または舌小帯の付着部位が舌尖から
下顎前歯舌側歯槽部歯肉にまで続いている状態を舌小帯短縮症といいます。
多くは生まれつき舌小帯が短い先天性ですが、
外傷や舌の手術による瘢痕形成が原因となって
後天性の舌小帯短縮症となることもあります。

発音障害で受診し、舌小帯短縮症の発覚に至る事が多いのですが
乳児の場合は哺乳障害の原因ともなるため、
発音障害だけでなく、歯並びの不正の原因にもなってしまいます。

次回に続きます。