八重歯はかわいいから治療せずそのままにしておいていい?正しい知識や矯正治療

犬歯が外側に生えていて、笑うとちらりと覗くのがかわいいともいわれる八重歯。
かわいいなら治療なんてせずに放置しておいて良いのかというと、それは間違いなんです!
実は八重歯がある歯並びには見た目以外にも様々なデメリットが隠れています。こちらのページではそんな八重歯について、八重歯の治療についてご案内いたします。

八重歯とはどんな歯なの?

八重歯=かわいい?

八重歯をかわいいと感じるのは日本人独特の感性です

乱杭歯(歯並びがでこぼこ・ガタガタに生えている状態)の中でも、お顔の中心にある上の前歯の2つとなりにある犬歯(糸切り歯)が、通常の歯列から外れて唇側に生えている状態のことを通称「八重歯」といいます。

他の乱杭歯とちがって、八重歯には「かわいい」「愛嬌がある」とプラスの感想を抱く方が少なくありません。特にアニメや漫画のキャラクターにおいては、ぱっちりした目や筋の通った鼻などのキレイで特徴のあるパーツ同様、チャームポイントの一つとして確立されている存在でもあると思います。また、子供っぽく、童顔に見えるとも言われており、若く見られることが嬉しいという人にとっては誉め言葉になるかもしれません。

しかし、このように八重歯を好意的に見るのは、日本人独特の感性のようです。海外では、かわいいどころか「ドラキュラや悪魔のようで怖い」「育ちが悪いのではないか」「歯にお金をかけられないほど貧乏なのではないか」など、あまりいいイメージの印象は持ってもらえないのだそうです。
ビジネスの場では「こんな歯並びの人間は仕事が出来そうにない」とまでみなされ、営業や契約の弊害となってしまう場合もあると言われています。
また、他人から見てかわいいと思われていたとしても、八重歯のあるご本人は「もっと大人っぽい顔になりたい」「きれいな歯並びになりたい」と悩み、コンプレックスに感じている場合もあります。

八重歯の原因

八重歯は幼少期に要因があります

遺伝的原因もありますが、八重歯のある歯並びは、主に顎の骨の成長が不十分で、顎が小さすぎてしまうことが原因で生まれます。
耳鼻の疾患(副鼻腔炎・鼻づまりなど)や、単なる癖などの何らかの理由により、幼い頃から鼻呼吸ではなく口呼吸をされている方は顎の成長が遅くなります。
鼻呼吸ができる方は、口を閉じることにより舌が上顎にあたります。それによって舌の形に合わせて顎が発達していきますが、口呼吸の方の顎の成長が遅くなるのはその影響です。
食事時に噛むことが少ない方も、顎の成長が遅くなります。

また、乳歯が適正な時期に抜けきれず、長い間残ったままだったという場合や、歯が大きすぎることも八重歯の原因となります。

いずれの場合も、犬歯が生えてくるはずだったスペースが足りなかったということが原因です。
本来生えてくるはずだった場所にスペースがなく、行き場をなくした犬歯は他の歯と重なりながら、多くの場合唇側の歯茎から飛び出すように萌出します。

八重歯を放っておくとどうなるの?

八重歯を放っておくとデメリットが多くあります

外国ではそうでなくても、日本ではかわいいものだと思われているし、海外の人の目を気にしなければ特に困ったこともないなら八重歯は治療せず放っておいていいかと思われるかも知れませんが、実は将来的にとても困ることになってしまうかもしれません。

八重歯は多くの場合、写真のように他の歯と重なり合うような位置に生えてきます。歯が重なった部分は歯ブラシだけではきれいに磨きにくく、歯と歯茎の境目の部分にも汚れが残りやすくなります。
歯磨きが不十分で汚れが残ったままでは菌が繁殖し、虫歯・歯槽膿漏(歯周炎)になってしまい、最悪のケースでは歯を失うことになります。

また、どれだけ念入りに歯磨きを頑張ってきれいに磨いたとしても、重なって下になった歯には影がかかるので、前に出ている他の歯と比べて暗い色に見え、不揃いで汚いという印象を与えてしまうこともあります。

咬み合わせのバランスも悪くなることから、虫歯や歯周病などの歯科疾患はもちろん、様々な体の不調を引き起こすこともあります。
尖った八重歯が口の中を傷つけ、口内炎になるととても痛いだけでなく、傷つくのを繰り返すことで口腔ガンの原因となってしまうかもしれません。

八重歯は唇側に大きく飛び出して生えるため、口を閉じにくくなり、口呼吸や口の中の乾燥に繋がります。口呼吸・口の中の乾燥は口臭が臭くなってしまう原因になります。女性・男性にかかわらず、口臭問題は日々の人間関係に大きな影響を与えてしまうので、つい口呼吸が癖になっている、口が閉じにくいという方は歯並びの治療を検討してみてください。

若いうちにはかわいいチャームポイントだったとしても、年を重ねていくとデメリットのほうが大きくなってしまうかもしれない歯並びです。
歯や体の健康のためには、早めに治療して歯を磨きやすくしておくことが大切だと考えます。

上の八重歯 治療前後を比較

▼ビフォー(矯正前)

ビフォー(矯正前)

▼アフター(矯正後)

アフター(矯正後)

▼ビフォー(矯正前)

ビフォー(矯正前)

▼アフター(矯正後)

アフター(矯正後)

施 術 名    │矯正治療
料   金    │55万円~65万円(治療費は器具の材質などによって異なります)
考えられるリスク │治療後は正しく歯を磨く必要があります。清掃が不十分だと虫歯になったり歯周病を発症してしまいます。定期検診を受診してください。

右上の八重歯を治療したいと来院いただいた女性の患者様です。こちらのケースでは犬歯の一本奥の第一小臼歯を抜歯して犬歯が移動するスペースを確保した後、全体矯正で八重歯だけでなく全体的な歯並びをキレイに整えました。
治療前は、噛んだときに当たっている歯と当たっていない歯がありました。当たっている歯だけの負担が大きくなっているままでは、将来的に歯周病になったりぐらついてきてしまう可能性がありましたが、すべての歯がバランス良く咬み合わせるようになったことで、見た目だけではなく健康的な不安も解決することができました。

▶症例集一覧はこちら

治療のタイミングについて

治療用の器具

顎がまだ成長途中である小児の八重歯の矯正治療は、顎の発達と同時に八重歯の歯並びを整えることができるため、抜歯をせずに行うことが可能です。
拡大装置などを決まった時間装着することで顎の骨を大きくし、歯が並ぶスペースを確保します。

乳歯のうちから装置を使うことで、生え変わる永久歯を正しい位置に並べられれば理想的なのですが、乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすく脆いため、患者様によっては永久歯に生え変わるまで待ってから治療を行う場合もあります。
また、患者様がご自分で装置を取り外しの管理を行う必要があるため、治療が理解できる年齢まで待ってから行う必要がある場合もあります。

したがって、永久歯が生え揃った大人の方でも対応できるため、治療開始時期が遅すぎるということはありません。
子供の頃は気にしていなかった八重歯が、大人になるにつれて恥ずかしいと感じるようになったので治したいという患者様も多くいらっしゃいます。
どんなタイミングでも、治したいと思われたらまずはご相談いただければと思います。

八重歯の治療方法について

上記でご紹介した拡大床(拡大装置)などを装着して歯を並べる小児矯正ではなく、永久歯が生えそろった後の大人の治療方法をご紹介します。

ワイヤー矯正

一般的な歯列矯正方法で、歯の表面や裏側に器具を取り付け、ワイヤーで歯を引っ張って正しい位置へ歯を移動させる方法です。
様々な症例に幅広く対応できるというメリットがありますが、治療期間が長くかかる、治療中の見た目が目立ってしまう、器具の角で口の中が傷ついてしまう可能性が高いといったデメリットもあります。

治療中の見た目が気になる方のためのワイヤー矯正方法もあります。

▶白いブラケット矯正について 詳しくはこちら

▶裏側矯正について 詳しくはこちら

マウスピース矯正

透明なマウスピースを定期的に交換し、歯を正しい位置に動かしていく歯列矯正治療方法です。
マウスピースは透明のプラスチックで目立たず、お口の中を傷つける心配もありません。
食事中や歯磨きの時には外せるので、歯磨きしやすく歯を清潔に保てるのも嬉しいポイントです。
しかし患者様のお口の状態などによっては適していない場合があります。

▶マウスピース矯正について 詳しくはこちら

セラミック矯正

セラミックという陶材製のかぶせ物(セラミッククラウン)を削った歯に被せ、歯並びをキレイにする治療方法です。
歯を削らなければならないというデメリットはありますが、他の歯列矯正に比べて治療期間が圧倒的に短く、歯並びだけでなく歯の色や形、大きさまで自由自在というメリットがあります。
ホワイトニングで白くした歯はしばらくすると色が戻ってしまいますが、セラミックの白さは劣化せず半永久的に持続するので、いつまでも白く美しい歯を保っていられるのも魅力です。

▶ハイスピードセラミック矯正について 詳しくはこちら

八重歯の治療についてはこちらでも紹介しています。
▶八重歯矯正の治療方法や期間・費用について

治療の注意点、ポイント

八重歯は、全体の歯のバランスをとるために大切な役割を果たす歯です。八重歯を抜歯しないように矯正治療をしなければいけません。
八重歯をひっこめるだけなら、抜歯しなくても歯を移動させるスペース作りをしたら矯正治療ができる場合があります。
部分矯正で治療が可能な場合もあります。
虫歯や口臭などが発生する前に、早めの治療をおすすめします。

八重歯の治療は、歯列から飛び出して生えている犬歯をただ抜いてしまえばいいというものではありません。
そのほうが手っ取り早く簡単なのではないかと思われるかもしれませんが、犬歯は他の歯に比べ、根っこが長くしっかりとした歯です。とても強く、咬み合わせにおいては他の歯を守るという大切で大きな役割を持っています。したがって、一般的には抜歯してスペースを作るのであれば、一般的には犬歯の1本奥か、そのまた1本奥の歯(小臼歯・小さい奥歯)を抜くことが多いのです。

歯を並べるためのスペースを作るためには、歯を削るだけで済むという方もいれば、何本か抜歯を必要とする方もいらっしゃいます。
お一人お一人のお口の状態によって異なるため、当院ではレントゲンを撮り骨や歯の状態を精密に検査してから患者様ごとに適した方法をご提案いたします。
簡単に「八重歯が気になるのなら、その八重歯を抜いちゃいましょう」というような雑な治療は博多プライベート歯科ではいたしません。正しい情報を知り、歯医者選びを慎重に行うことが重要です。

当院は博多駅から徒歩3分ほどのホテル日航福岡の地下に位置し、アクセス抜群のクリニックです。カウンセリング診療の費用は無料なので、お気軽にご相談ください。予約はお電話でもメールでも受け付けております。
一般的な歯並び矯正の治療だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療についてのご相談もお気軽にどうぞ。

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    治療例 施 術 名    │セラミック矯正治療
    料   金    │1本32,000円~70,000円(治療費は材質や治療本数によって異なります)
    考えられるリスク │治療後は正しく歯を磨く必要があります。清掃が不十分だと虫歯になったり歯周病を発症してしまいます。定期検診を受診してください。

博多プライベート歯科

〒812-0011
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